9.もっともっと満蔵させて?

2015年04月09日 13:43
ドキドキも、ワクワクも、オロオロも、ズキズキも、全部お前がいてこそ。
お前の一挙手一投足に一喜一憂するオレを、お前はどんな目で見てる?
それを思うとゾクゾクするんだ。
なぁ、もっとオレをお前でいっぱいにして。
もっともっと、お前で満足させてくれよ。
 
 
 
 
 
自転車を漕ぐその背中に、ぴったりと張り付く薄いシャツから伝わる熱。
慣れた道はこの先どう向かうのか手に取るように解り、体重移動も難なくこなす。
それが物語るのは安心感。
体全てを任せてくるその意味を、都合のいいように捉えてもいいのだろうか。
いい加減、こんなもんじゃ満足できねぇぞ。
 
 
 
 
 
溢れる、溢れる、零れる、伝い、流れ落ちる。
頬を包む手が熱くて、苦しくて、触れる唇が溶けそうで。
毎日毎日、想いも体も、注がれても満たされても、まだまだ、もっと。
どうしてこんなにも、切なくなるのだろう。
どうして、満足できない。
胸が苦しくて、止まりそうだ。
 
なぁ、助けて。