4.出掛けよう

2015年04月09日 13:37
「なぁ、今日も寝て過ごすつもりかよ」
「せっかくの休みだろうが」
「せっかくの休みだからじゃねぇか」
「眠てぇ」
「…ヤり疲れて寝潰すとか毎度不毛すぎるだろ」
「…弁当」
「ん?」
「弁当あんなら、出掛けてもいい」
「え、どこに」
「どこでもお前の好きなとこ。おれはお前の飯食えりゃいい」
 
「…おう」
 
 
 
 
 
「ぞーろ!」
夏になると街からやってくる金髪の、女みたいな顔した奴。
同い年だからかどうにも懐かれたようで毎日呼びに来る。
夏の日差しに白い肌は既に赤くなりかけている。
その頭に麦わら帽子を無理矢理載せた。
「飲み物持ってきたか」
「うん、特製ドリンク!」
 
今日はどこに出掛けようか。