26.【R18】お題@ハンジンで『君とならできる』

2015年04月07日 15:08
「いい加減、うんざりしてんじゃねぇのか?」
「あぁ? な、にが……あ、ぅあ……」

 突き上げながら投げ掛けられた質問に、思わず応えると舌を噛みそうになった。腹立ち紛れに自慢の長い足を腰に絡ませ、ぐいと締め付けて動きを止める。
 少し余裕のない動作に、ハンゾロウはにやりと口角を上げた。

「なんだ、ゆっくりがいいか?」
「違ェだろ。うんざりしてるってんなら、テメェのそのしつこさに、だ。で? 何が何だって?」

 分厚い筋肉のついた背を踵で強めに蹴り上げ、サンジーンは青い目を眇めながら先程の言葉の続きを促す。
 ハンゾロウは隻眼を僅か細め、ゆるゆると腰の動きを再開した。そうすることで、サンジーンから熱い息切れが聞こえてくるのを確かめる。

「うんざりしてんじゃねぇかと思ってな」
「だ、から、何に…」
「おれと組まねぇか?」
「あ、んぁ!?」

 捏ねるように動いていた腰が、ズンと一突き、奥を抉る。深いところに留まったまま体を倒して顔を寄せられ、更にずず、と入り込んでくる。その圧迫感に背筋が軋んだ。

「あ……キツ、……っ」
「もう面倒クセェ。てめぇ、全部おれのモンになれ」
「な、ふざけん、な……」
「くだらねぇ奴らの下でいいように使われんのは、いい加減うんざりしてるだろう。てめぇも、おれも」

 責めるように奥へ、奥へと突き込んで行く。
 苦痛と快楽に歪んだ顔を間近にして、ハンゾロウは満足そうに笑った。

「二人で、面白そうな仕事だけ選んで、好きなように暴れてみねぇか?」
「バ、カか? テメェ。そんなこ、と…」
「てめぇとならできる気がして、よ!」
「う、くぁ……!」

 二人同時に果て、荒い息遣いを整える間も無く、サンジーンはハンゾロウが羽織ったままの着物の襟を掴み上げた。

「互いの雇い主はどうするつもりだ」
「あんなつまんねぇ奴ら、潰し合わしゃいい。残党は」
「皆殺しでいいか」

 青に縁取られた瞳がキラリと光るのを見て、ハンゾロウは胸が高鳴った。

「やる気になったか」
「フリーでやるのに箔も付くしな。何より、テメェとなら少しは楽しめそうだ」

 にやんと笑うその唇に、歓喜の想いで噛みついた。
 
 
 
end