17.【R-18】枷(約2100字)

2015年04月13日 09:19
以前ちょろっと話題に出たギャグボールとコックリングはクリア…できてるのか?
リングはゾロにもつけたかったけど難しかった。 どっちもお初だから許して。
 
 
 
 
 
 俯せて腰だけを高く上げさせられ、もうずっとねちねちと後ろを弄られ続けている。舐めたり、指を入れたり、広げたり。不規則に繰り返すそれらの動作に、身動きが取れずにサンジは呻きと唾液をシーツに染み込ませるばかりだった。
 右手首と右足首、左手首と左足首。それぞれを革のベルトで繋がれて、尻を突きだす情けない姿。
 文句も喘ぎも、口の中に押し込まれた穴の空いたボールに吸い込まれる。閉じられない口の中で、ダラダラと湧き上がる唾液はボールを通過して口周りをぬらぬらと濡らし、後は垂れ流すだけ。
 どうしてこんなことになっているのか。ちょっとした好奇心が疼いただけだったのだ。
 雨に降られてろくに探すことができずに二人で飛び込んだ連れ込み宿は各種趣向を楽しめるもので、選ぶ間も無くこの部屋しか空いていなかった。入ってみて、見たことあるものないもののオンパレードな様相に、興味をそそられたのは嘘じゃない。マンネリとは言わないが、ちょっと違うことがしてみたいと、そう思うくらいには体を重ねていた。
 サンジが少しその気を見せれば、彼を常から弄り倒したいと思っているゾロが乗らないわけがない。手足の拘束具を付けるまでは合意の様相であったが、自由を奪ってしまえばそこはもうゾロの独壇場だ。
 早々に勃ち上がり露を零し始めたサンジの前をそのままに、身体中に甘やかな愛撫を施し、羞恥のために可愛くない言葉を吐く口にも枷を嵌めた。抗議の出来なくなった体は途端に素直になり、与えられる刺激に快感を追い続ける。震える前をすりすりと慰めてやれば、あっという間に白濁を撒き散らした。
 ほんの少しの悪戯心がむくむくと首を擡げ、これも用意されていたシリコン製のリングに手を伸ばす。十分に解れた後孔に満足し体をひっくり返してやると、拘束された四肢が無様に持ち上がりまるで蛙のようだ。その姿を見下ろされることに、全身が色濃く染まっていく。耳などは紅を塗ったように真っ赤だ。
 暫く見つめていると青が滲み出し、咥えたボールの穴から洩れる息がふうふうと強くなってくる。これ以上虐めると後で機嫌を損ねる時間が長くなる。
 ゾロは吐精しても尚僅かに芯を残したサンジの陰茎に手をかけ、手早く根元までリングを通した。ぐいと伸ばし陰嚢まで通してやれば、放出して少し容積を失くした袋はシリコンリングに押し上げられて襞を広げ、見た目に苦しそうな姿を晒す。同じように押し上げられた陰茎に舌を這わせると、血流を遮られたそこはめきめきと硬度を増した。
 その様子に満足し、ゾロは手首と拘束されている足首を両手で持ち上げ、サンジの尻を上向かせる。はくはくと埋め込まれるものを待つそこへ肉塊を宛てがい、逸る心臓を落ち着けるように唇を舐めた。
 
「見てろよ、お前ン中に何が入ってくか。どうせ口を閉じれねぇんだ、いっつもみてぇに我慢しねぇで、限界の声聞かせろよ」
 
 ずぶずぶと、ゆっくり沈めていく。見えるように、見せつけるように。サンジも目を逸せず、視界と胎内とでゾロを感じながら、押し開かれていく感覚に肌を粟立たせた。
 やがて到達する最奥。上から抉るように突き込まれ、漣のような痙攣が全身を襲う。リングで拘束された陰茎はびくびくと震え、先の小さな割れ目から微かに露を膨らませた。
 とうに堪えきれず漏れ出ていた喘ぎはボールの中でくぐもり、部屋に反射しないせいかいつもより小さく聞こえ、羞恥をかき消し、リミッターを切った。出し入れを繰り返されて悲鳴のようにあられもなく声を上げると、いつもと違う声が自身をとんでもなく煽っていく。
 そんな姿を見ながら腰を振るゾロの、欲に塗れた顔。
 こんな自分に興奮しているのだと思うと、ぐんと腰が疼いた。奥を叩かれるたびに痙攣が起こり、このまま死んでもいいと思えるほどの快感に飲み込まれ、意識を失う。
 ただひとつ、強烈な思い残しがあると自覚しながら。
 
 
 きっとすぐに頬を叩かれ、気を失っていたのはほんの僅かだっただろう。真っ白な世界から引き摺り出され、快感の波が覚めやらぬ体は枷を外され自由になっていた。
 
「泣くほど善くてぶっ飛んだか」
 
 唾液でベトベトになった口枷も外されながら、言われて初めて泣いていたことを知った。それも尋常じゃない量で、号泣していたのではないか。
 
「まぁ、すげーヨかったけどさ。最後はなんか、多分悲しかった。だから泣いたのかな?」
「悲しかった?」
 
 解放された手の甲で涙を拭ってから、手首をさする。ヒリヒリとはするが、擦り傷にもなっていない。
 ちょいちょいと人差し指でゾロを呼び寄せ、近づいた首に腕を回し深く口づけする。舌を絡め、吸われ、交わる熱に酔う。
 
「こうやって抱き合って、キスして、イキたかったな、って。気持ちいいのに触れないって、結構辛いのな」
「そうか。じゃあ、こういうのはやめるか?」
「たまにならいいんじゃね? 気持ちいいことには変わりないし。そのあとこうやって触れるのが何倍も気持ちいいし」
 
抱きしめ合うと、二人の腹の間でサンジの立ち上がったままのものが擦れ合う。
 
「も、早くこれ、どうにかしてくれよ。辛ェ」
「あぁ、悪かった。外してやるよ。一緒にイク時にな」
 
 胡座をかいたその上にサンジを誘導し、腰を下ろさせる。
 ここからは二人、いつものように抱き合いながら、空っぽになるまで。
 
 
 
end