8.月2

2015年04月09日 11:33

 

まだ明るさの残る空に現れた三日月
時折薄い雲に嬲られて霞むと、アイツの燻らす紫煙を思わせる
夜が次第に濃くなると月はその身の色を変えた
手に取って掴めそうだと思ってしまったのは
金色の一房と見間違えたからだろうか
唇で食んだ感触を思い出す
おれの月は今どこにいる