13.【R-18】好きなコト、たくさん

2015年04月07日 14:26
11/26いい風呂の日
丁寧に丁寧にサンジくんの後処理を施すロロノアさんのモノローグです。
 





 出すのは好きだ。
 奥にたっぷりと注ぎ込んでコイツの意識がぶっ飛んで、弛緩した体から離れた一拍後に、とろりと流れてくる白を眺めるのが好きだ。
 わずかに意識を戻して、小さく呻きながら身を捩ると更に溢れ出る様もいい。
 自分じゃ動かせないほど疲弊した体を風呂場に連れて行って、まずは中のものを掻き出してやる。
 この時にまた、微かに吐息が熱くなるのが好きだ。薄らと瞼が開いて、ゆらゆらした瞳がおれを捉えてからまた閉じる。
 程々にして全身をキレイに洗ってやって、抱きかかえて一緒に湯船に沈む。湯の熱さに身震いして小さく漏れる声が好きだ。
 膝を立てて座る俺の上に背中を預けさせるように抱き込み、浮力を利用して足を左右それぞれ俺の膝に引っ掛けると体が少し上にずり上がり、金色の丸い頭が肩に載ってピンクに上気した喉が横目に美味そうに差し出される。おれはそれに舌を這わせながら、最後の仕上げをする。
 融け切ってぐずぐずになったものの、収縮を始めているそこに左右から指を添え、無理をかけないようにずぶずぶと埋め込んでいく。直前までこれ以上のもので広げられていた孔は何の抵抗もなく指を飲み込むが、抱えている体はピクピクと跳ね続けてまるで陸に打ち上げられた小魚だ。どこまでも快感を拾って反応する体が可愛くて仕方ない。
 指の限界まで届いたところでゆっくりと左右に引っ張って孔を広げていくと、まるで逆流するように湯が押し入る。その熱さに意識の無いはずのコイツが甲高く喘いで、なけなしの精液を弱々しく放つ。それは薄らと白っぽく湯を汚したが、すぐに混ぜ合って分からなくなる。
 引っ張っていた指の力を緩めると孔は指を締めつけて湯も一緒に吐き出す。そのときも薄い白が混じり、消える。
もう一度孔を広げる。今度は達する程ではなく、声はもう呻いているのと同じだ。
 指を緩めると湯が出て行く。先程よりも薄くなった白。何度も繰り返して、中をすっかりキレイにしてやる。
 こうして中に出したモノを、外に出し尽くすのも好きだ。
 たっぷりと中に出して、すっかりキレイにしてやる。この矛盾した行為をコイツにしてやれるのはおれだけなんだと、そう思うと嬉しくて堪らない。





 普段から朝早く、日中も忙しく立ち回り、夜は翌日のための仕込みをし、誰よりも働き者な男。
 幼い頃からの生活リズムだから問題ないと言うが、その合間に海に落ちた船長を回収するために潜ったり、雑魚雑魚しい連中と戦闘になったりと、結構体を酷使していると思う。

 

 それを癒すのはやはり睡眠だと分かってはいるが、愛しいものはやはり愛でたいのだ。その行為自体が更にコイツを疲弊させるものだと理解しているが、どうしてもどうしてもやめられない。
 だから理性の利く限りはできるだけ負担をかけないように殊更優しく接するが、その努力を知ってか知らずか「足りない」と煽って来るのはコイツの方だ。おれは悪くない。はずだ。
 コイツが言うには、シた後はやはり体に多少の疲れはあるが残るものではないらしく、寧ろ心地良い疲労感が眠りを深くし、翌日スッキリ目覚められるのだそうだ。ただそれはおれが余りにもな無茶をしない範囲で、だそうだ。
 じゃあ、煽るなと言いたい。





 湯の中で抱えた体が身動ぐ。
 持ち上がる瞼の隙間から、青がとろりとこちらを伺った。

「終わった?」
「あぁ」

 目の前に晒されている美味そうな首筋に舌を這わせると、まだ敏感に反応する肌が湯の中で微かに粟立つ。

「お前さ、オレが寝てる間、どんなことしてんの」
「一通り実践してやろうか?」
「いや、いい」
「なんだ、急にそんなこと」
「なんか起きてる時にする後始末よりも、余韻が引かないんだよ。何してくれてんだと思ってな」
「なんだ、誘ってんのか」
「どうしてそうなる。もう無理だ、これ以上は、朝に響く……」

 そう言いながらまた眠りの底へ沈んでいった。
 この寝入ってしまう無防備な瞬間も好きだ。全てを委ねられている愉悦で全身が、心臓が震える。鳩尾の奧の、触れられないところが痺れて、疼きに変わる。
 当初は、自分の中にこんな感情があったということに驚いたものだ。
 コイツに関する好きなコト、全部ひっくるめて愛しいという想い。
 今はそれを齎すこの存在を、いつまでもいつまでも抱き締めていけるようにと切に願う。
 そして誓う。
 他でもない、コイツ自身に。



end